
福岡に移住してきてからちょうど6ヶ月が経ちました。
東京や神奈川、埼玉などの首都圏に住んでいる友達から、
「福岡って仕事あるの?」
「どんな職種の求人が多いの?」
「東京に比べて給料どれくらい下がるの?」
「福岡に縁もゆかりもないけどIターンできる?」
「東京から転職してきた人いる?」
「Uターンした人うまくいってる?」
「九州って西九州新幹線も開業して活気があるイメージだけど実際はどうなの?」
「福岡って仕事ないって聞いたんだけど…」
などなど、福岡への移住や福岡での転職を検討している方から、福岡県をはじめとする九州での仕事環境・転職状況について聞かれる機会が増えてきました。
とは言ったものの、私自身は福岡移住する前の東京在住時から職を変えておらず、移住とセットで転職したわけでは無いので、そういえば福岡の求人状況、仕事事情とか給与水準とか全く知らないことに気づいたわけです。
一方でわたしに質問してくる方の中には、真剣に福岡への移住や移住とセットでの転職、UターンやIターンを本気で検討されている方も多いことから軽はずみなコメントはできないぞと思ったことが今回の記事の発端です。
重要なテーマなので、恣意的にならずフラットに情報をお届けしたいと思い、平均年収や有効求人倍率などの統計情報と、福岡で働いている方から実際に伺ったコメント、福岡に移住してきた友人・知人から聞いた客観的な情報をベースに、福岡県と九州各県の求人や転職事情、平均年収や時給について紹介いたします。
福岡県の平均年収
順位 | 都道府県 | 推定年収 |
1 | 東京都 | 585万円 |
2 | 神奈川県 | 542万円 |
3 | 愛知県 | 524万円 |
4 | 大阪府 | 512万円 |
5 | 兵庫県 | 495万円 |
6 | 京都府 | 492万円 |
7 | 三重県 | 481万円 |
8 | 滋賀県 | 480万円 |
9 | 茨城県 | 479万円 |
10 | 埼玉県 | 474万円 |
11 | 千葉県 | 469万円 |
12 | 広島県 | 467万円 |
13 | 岐阜県 | 464万円 |
14 | 静岡県 | 464万円 |
15 | 栃木県 | 462万円 |
16 | 山口県 | 457万円 |
17 | 石川県 | 457万円 |
18 | 福岡県 | 456万円 |
19 | 群馬県 | 455万円 |
20 | 長野県 | 449万円 |
21 | 和歌山県 | 448万円 |
22 | 奈良県 | 447万円 |
23 | 香川県 | 445万円 |
24 | 福井県 | 440万円 |
25 | 岡山県 | 440万円 |
26 | 山梨県 | 438万円 |
27 | 宮城県 | 438万円 |
28 | 富山県 | 435万円 |
29 | 北海道 | 430万円 |
30 | 徳島県 | 425万円 |
31 | 新潟県 | 424万円 |
32 | 福島県 | 423万円 |
33 | 愛媛県 | 417万円 |
34 | 大分県 | 415万円 |
35 | 熊本県 | 411万円 |
36 | 長崎県 | 410万円 |
37 | 島根県 | 407万円 |
38 | 高知県 | 407万円 |
39 | 鹿児島県 | 406万円 |
40 | 山形県 | 404万円 |
41 | 佐賀県 | 402万円 |
42 | 岩手県 | 391万円 |
43 | 鳥取県 | 381万円 |
44 | 秋田県 | 379万円 |
45 | 宮崎県 | 375万円 |
46 | 青森県 | 374万円 |
47 | 沖縄県 | 367万円 |
福岡県の平均年収は456万円で、全国18位です。
全国の中で考えると上位に入りますが、東京都・神奈川県などの首都圏、大阪府・京都府・兵庫県などの関西圏、愛知県・三重県などの東海圏に比べるといずれも劣ります。
また東京都と比較すると年収で130万円ほど少なく、月収に換算すると10万円ほど安いということになります。
東京などの関東圏から福岡に移住した場合、確かに家賃や物価が下がるとはいえ年収の下げ幅の方が大きくなる可能性もあるので、3大都市圏から福岡に転職を考えている方は年収が下がることはもちろん、可処分所得が下がることも前提にした方がいいかもしれません。
そして今回調べてびっくりしたのが九州各県の年収の低さです。
大分県が415万円で全国34位、熊本県が411万円で全国35位、長崎県が410万円で全国36位、鹿児島県が406万円で全国39位、佐賀県が402万円で全国41位、宮崎県が375万円で全国45位と、福岡県以外は九州全ての県で全国平均を下回っています。
これはわたしの勝手なイメージですが、九州はそれぞれの都市に異なる魅力があり、観光名所も名産品も多く、2022年には西九州新幹線が開業するなど賑わっているイメージから給与水準も高いと思っていたのですが、現実は少し違っていたようです。
福岡県の平均時給
順位 | 都道府県 | 申告時給 |
1 | 東京都 | 1072円 |
2 | 神奈川県 | 1071円 |
3 | 大阪府 | 1023円 |
4 | 埼玉県 | 987円 |
5 | 愛知県 | 986円 |
6 | 千葉県 | 984円 |
7 | 京都府 | 968円 |
8 | 兵庫県 | 960円 |
9 | 静岡県 | 944円 |
10 | 三重県 | 933円 |
11 | 広島県 | 930円 |
12 | 滋賀県 | 927円 |
13 | 北海道 | 920円 |
14 | 栃木県 | 913円 |
15 | 茨城県 | 911円 |
16 | 岐阜県 | 910円 |
17 | 富山県 | 908円 |
17 | 長野県 | 908円 |
19 | 福岡県 | 900円 |
20 | 山梨県 | 898円 |
21 | 奈良県 | 896円 |
22 | 群馬県 | 895円 |
23 | 岡山県 | 892円 |
24 | 石川県 | 891円 |
25 | 新潟県 | 890円 |
26 | 和歌山県 | 889円 |
27 | 福井県 | 888円 |
27 | 山口県 | 888円 |
29 | 宮城県 | 883円 |
30 | 香川県 | 878円 |
31 | 福島県 | 858円 |
32 | 島根県 | 857円 |
33 | 徳島県 | 855円 |
34 | 岩手県 | 854円 |
34 | 山形県 | 854円 |
34 | 鳥取県 | 854円 |
34 | 熊本県 | 854円 |
38 | 青森県 | 853円 |
38 | 秋田県 | 853円 |
38 | 愛媛県 | 853円 |
38 | 高知県 | 853円 |
38 | 佐賀県 | 853円 |
38 | 長崎県 | 853円 |
38 | 大分県 | 853円 |
38 | 宮崎県 | 853円 |
38 | 鹿児島県 | 853円 |
38 | 沖縄県 | 853円 |
年収に続いて時給です。
福岡県の平均時給は900円で、全国19位です。ほぼ年収と同じ順位ですね。
年収同様に、首都圏、関西圏、東海圏の3大都市圏と比べると見劣る傾向にありますが、九州地方の中では最も高い時給となっています。
九州各県の時給に目を移すと、熊本県が854円で全国35位となっている以外は、大分県・長崎県・鹿児島県・佐賀県・宮崎県が全国でも最低時給の853万円と九州は全体的にかなり厳しい状況です。
福岡県の有効求人倍率
順位 | 都道府県 | 有効求人倍率 |
1 | 福井県 | 1.93 |
2 | 島根県 | 1.78 |
3 | 岐阜県 | 1.68 |
4 | 石川県 | 1.67 |
5 | 新潟県 | 1.63 |
6 | 長野県 | 1.61 |
6 | 山形県 | 1.61 |
8 | 富山県 | 1.58 |
9 | 広島県 | 1.56 |
9 | 岡山県 | 1.56 |
11 | 東京都 | 1.53 |
12 | 山口県 | 1.53 |
13 | 鳥取県 | 1.51 |
13 | 群馬県 | 1.51 |
13 | 茨城県 | 1.51 |
16 | 秋田県 | 1.49 |
16 | 香川県 | 1.49 |
18 | 熊本県 | 1.47 |
19 | 愛媛県 | 1.46 |
20 | 宮崎県 | 1.44 |
21 | 山梨県 | 1.43 |
22 | 三重県 | 1.42 |
23 | 福島県 | 1.4 |
24 | 大分県 | 1.38 |
24 | 鹿児島県 | 1.38 |
24 | 佐賀県 | 1.38 |
27 | 宮城県 | 1.38 |
28 | 愛知県 | 1.37 |
29 | 静岡県 | 1.31 |
30 | 岩手県 | 1.31 |
31 | 徳島県 | 1.3 |
32 | 奈良県 | 1.27 |
33 | 大阪府 | 1.26 |
34 | 京都府 | 1.21 |
35 | 高知県 | 1.2 |
36 | 福岡県 | 1.19 |
37 | 栃木県 | 1.18 |
38 | 和歌山県 | 1.17 |
39 | 青森県 | 1.17 |
40 | 長崎県 | 1.15 |
41 | 北海道 | 1.14 |
42 | 滋賀県 | 1.09 |
43 | 埼玉県 | 1.07 |
44 | 兵庫県 | 1.02 |
45 | 千葉県 | 0.99 |
46 | 神奈川県 | 0.91 |
46 | 沖縄県 | 0.91 |
48 | 全国 | 1.29 |
時給と年収については移住する前にも調べたことがあったのですが、ここから今回初めて調べたデータで、まずは福岡県の有効求人倍率です。
福岡県の有効求人倍率は1.19で全国36位となっています。
東京都の1.53に比べ大きく下回る結果となっており、新型コロナウイルスの感染が拡大した2022年には1倍を切る月もありました。
福岡市は全国の政令指定都市の中で最も人口が増加している市なのですが、人口増に求人が追いついていない状況と読み取れます。
また九州各県での有効求人倍率は、熊本県が1.47で全国18位、宮崎県が1.44で全国20位、大分県・佐賀県・鹿児島県が1.38で全国24位、長崎県が1.15で全国40位と、長崎県以外は福岡県よりも有効求人倍率が高いことが分かりました。時給や年収とは異なる傾向で、福岡県は九州の中でも求人が少ない県に当たるんですね。
有効求人倍率が低いということは、求職者に対する求人案件・仕事の募集が少ないということになり、東京などの他県に比べて就職・転職が困難ということになります。福岡や九州への移住とセットで転職を考えている方は十分に留意する必要がありそうですね。
福岡県の産業別就労人口比率
福岡市 | 東京都 | 平均年収(全国) | |
建設業 | 8.7% | 5.7% | 718.2 |
製造業 | 7.4% | 8.8% | 623.3 |
情報通信業 | 5.1% | 11.6% | 785.2 |
運輸業,郵便業 | 5.8% | 4.6% | 545.8 |
卸売業,小売業 | 19.4% | 17.0% | 461.9 |
金融業,保険業 | 3.4% | 4.8% | 770.5 |
不動産業,物品賃貸業 | 3.7% | 3.6% | 603.3 |
学術研究,専門・技術サービス業 | 5.3% | 7.1% | 788.8 |
宿泊業,飲食サービス業 | 7.9% | 5.7% | 221.8 |
生活関連サービス業,娯楽業 | 4.8% | 3.5% | 319.5 |
教育,学習支援業 | 5.4% | 6.2% | 651.7 |
医療,福祉 | 14.4% | 12.0% | 519.3 |
サービス業(他に分類されないもの) | 8.6% | 9.3% | 357.7 |
続いて、産業別の就業者人口比率を見てみます。
東京都と比べ福岡県は、情報通信業、学術研究・専門技術サービス業、製造業、金融保険業など年収の高い業種比率が低く、建設業、卸売小売業、宿泊飲食サービス業、医療福祉の比率が高いことが分かります。
SONY、旭化成、大日本印刷、サントリー、キリンなどの製造業、NTT、KDDI、ソフトバンクなどの通信業、楽天、サイバーエージェント、メルカリ、LINEなどのインターネット関連業、東京三菱UFJ銀行、東京海上日動火災、野村證券などの金融保険業、三菱商事、三井物産、住友商事などの商社、など東京に本社を置く企業が多いのは当然ですが、東海圏ならばTOYOTA、デンソー、豊田通商、JR東海、アイシン精機、関西圏であればパナソニック、任天堂、シャープ、武田薬品など従業員数の多い大企業が数多く存在し年収を引き上げている一方で、福岡県には名だたる大企業が少ないのが実情で年収の高い産業比率が低くなっている状況です。
実際私の周りでも、東京に住んでいた時以上に飲食関連で働いている方や旅行関連業などのサービス業、アパレル関係で働いている方、美容関連の業種に就いている方が多い一方で、IT系の会社や製造業で働いている人と出会う機会は少ないなーと感じます。
福岡県平均年収ランキングTOP30企業一覧
ランキング | 企業名 | 業種 | 平均年収 | 従業員数 |
1 | RKB毎日ホールディングス | 情報・通信業 | 1,310万円 | 27人 |
2 | 西日本フィナンシャルホールディングス | 銀行業 | 961万円 | 16人 |
3 | 安川電機 | 電気機器 | 861万円 | 2,817人 |
4 | ふくおかフィナンシャルグループ | 銀行業 | 801万円 | 35人 |
5 | 三井松島ホールディングス | 鉱業 | 790万円 | 43人 |
6 | 九州電力 | 電気・ガス業 | 777万円 | 10,999人 |
7 | YE DIGITAL | 情報・通信業 | 741万円 | 497人 |
8 | シノケングループ | 不動産業 | 731万円 | 11人 |
9 | 西部電機 | 機械 | 726万円 | 442人 |
10 | OCHIホールディングス | 卸売業 | 705万円 | 13人 |
11 | リックス | 卸売業 | 696万円 | 393人 |
12 | TOTO | ガラス・土石製品 | 678万円 | 8,034人 |
13 | 九電工 | 建設業 | 678万円 | 6,195人 |
14 | MrMaxHD | 小売業 | 657万円 | 69人 |
15 | 黒崎播磨 | ガラス・土石製品 | 649万円 | 1,379人 |
16 | FCホールディングス | サービス業 | 645万円 | 8人 |
17 | 九州リースサービス | その他金融業 | 629万円 | 133人 |
18 | 日本タングステン | 電気機器 | 629万円 | 396人 |
19 | 富士ピー・エス | 建設業 | 623万円 | 407人 |
20 | ワールドホールディングス | サービス業 | 617万円 | 37人 |
21 | 正興電機製作所 | 電気機器 | 613万円 | 636人 |
22 | 南陽 | 卸売業 | 613万円 | 147人 |
23 | 昭和鉄工 | 金属製品 | 612万円 | 326人 |
24 | 岡野バルブ製造 | 機械 | 607万円 | 206人 |
25 | スターフライヤー | 空運業 | 600万円 | 789人 |
26 | コーセーアールイー | 不動産業 | 594万円 | 59人 |
27 | 西部ガス | 電気・ガス業 | 592万円 | 1,342人 |
28 | ピー・ビーシステムズ | 情報・通信業 | 591万円 | 48人 |
29 | 福岡中央銀行 | 銀行業 | 586万円 | 474人 |
30 | ヤマシタヘルスケアホールディングス | 卸売業 | 583万円 | 19人 |
福岡県に本社を構える企業の年収ランキングを見てみました。
東京都や神奈川県などの首都圏、大阪府や京都府などの関西圏、愛知県などの東海圏に比べて平均年収が低いのである程度は想定できていましたが、福岡県で30位のヤマシタヘルスケアホールディングスで東京都の平均年収を若干下回るなど、年収ランキングTOP30に入る企業でも収入的にはなかなか厳しいと感じてしまいました。
また、年収ランキングTOP30に入る企業で従業員数1,000名を超える企業が6社という点も気になりました。従業員数が多く年収が高い企業が増えると波及効果も大きいと思うのですが、そうはなっていないのが福岡県の現実と言えるかもしれません。
福岡県の正規雇用率
順位 | 都道府県 | 正規雇用比率 |
1 | 徳島県 | 67.4% |
2 | 山形県 | 67.2% |
3 | 富山県 | 66.9% |
4 | 香川県 | 65.5% |
5 | 福井県 | 65.4% |
6 | 新潟県 | 65.1% |
7 | 福島県 | 65.0% |
8 | 東京都 | 64.9% |
9 | 岡山県 | 64.8% |
10 | 石川県 | 64.7% |
11 | 青森県 | 64.7% |
12 | 高知県 | 64.6% |
13 | 鳥取県 | 64.5% |
14 | 岩手県 | 64.3% |
15 | 大分県 | 64.2% |
16 | 佐賀県 | 64.1% |
17 | 島根県 | 64.0% |
18 | 愛媛県 | 64.0% |
19 | 秋田県 | 63.9% |
20 | 宮城県 | 63.5% |
21 | 熊本県 | 63.4% |
22 | 広島県 | 62.7% |
23 | 愛知県 | 62.5% |
24 | 山口県 | 62.5% |
25 | 長野県 | 62.4% |
26 | 長崎県 | 62.4% |
27 | 宮崎県 | 62.0% |
28 | 茨城県 | 61.5% |
29 | 岐阜県 | 61.4% |
30 | 静岡県 | 61.1% |
31 | 栃木県 | 61.1% |
32 | 三重県 | 60.9% |
33 | 和歌山県 | 60.7% |
34 | 兵庫県 | 60.5% |
35 | 群馬県 | 60.4% |
36 | 千葉県 | 60.3% |
37 | 神奈川県 | 60.3% |
38 | 福岡県 | 60.0% |
39 | 埼玉県 | 59.9% |
40 | 鹿児島県 | 59.7% |
41 | 大阪府 | 59.7% |
42 | 滋賀県 | 59.4% |
43 | 北海道 | 59.4% |
44 | 山梨県 | 59.2% |
45 | 奈良県 | 58.9% |
46 | 京都府 | 57.5% |
47 | 沖縄県 | 56.9% |
全国 | 61.8% |
数字で見る福岡県の求人・雇用状況。最後は福岡県の正規雇用比率です。
福岡県の正規雇用比率は60.0%で全国38位、全国平均の61.8%と比べても低い状況です。
これは福岡県で就業比率の高い、小売業、飲食宿泊サービス業、医療福祉業が全体的に非正規雇用比率が高いことが影響していると思われ、福岡県の賃金の安さにつながっていると思われます。
また九州各県での正規雇用比率は、熊本県が63.4%で全国21位、宮崎県が62.0%で全国27位、大分県が64.2%で全国15位、佐賀県が64.1%で全国16位、長崎県が62.4%で全国26位、鹿児島県が59.7%で全国40位と、鹿児島県以外は福岡県よりも正規雇用比率が高いことが分かりました。正規雇用比率についても時給や年収とは異なる傾向で、福岡県の非正規雇用比率は九州の中でも高いといえます。
福岡に移住してきた方、福岡で転職した方、福岡で働いている方のコメント
ここまでデータから見る福岡県の求人・雇用状況について紹介しました。
ここからは実際に福岡で働かれてる方、福岡県で転職した方、福岡県にIターンでやってきた方、福岡に移住された方のコメントを紹介します。ポジティブな声もネガティブな声もありますが、あくまでも福岡県で働いている一部の方のコメントであることをご認識おきください
- 東京都のIT企業から福岡県のIT企業に転職されたAさん
- 転職で年収は15%〜20%くらい下がった
- 周囲の人間を見ていても、東京で働いていた時と比べて給与水準は明らかに低いと感じることと、年収アップの幅が低い
- ただ東京の方が優秀な人材が多いのも事実なので、能力と年収が比例しているといえば正しいのかもしれない
- 会社の規模や売上も東京の企業に比べて小さいので、給料が低いのは仕方ないのかも
- 給料は下がった一方で、福岡に実家があり家賃と駐車場費が無くなった分、生活はかなり楽になった。東京在住時は妻と子供3人で3LDK家賃18万円のマンションに住んでいたので、家賃と駐車場代だけで20万円以上支出が減った計算になる。子供を育てやすい環境であることも含めて、移住したことには満足している
- 福岡県出身で福岡市の美容室で働かれている20代の美容師Bさん
- 福岡県から出たことがないので比較できないけど、一般的に美容師は給料が低いこともあり、周りでも生活がきついと言っている人は多い
- 美容師にやりがいは感じつつ美容師だけで生活していくのは厳しいと割り切って、中洲のキャバクラなどで副業している人も結構いる
- 天神や大名はもちろん、中心地へアクセスの良い薬院や平尾、大濠公園、六本松、西新などに住むと家賃が高いので、自転車で20分〜30分ほどかかる南区や東区に住んでる人も多い
- カットやカラー、パーマなどの施術料金を上げれたら給料も上がるのかもしれないけど、福岡市は美容室も多くて競争が激しいので、それも難しいのかも
- 大学進学を機に宮崎県から福岡県に移住し、現在は福岡市の飲食店で働かれている20代男性Cさん
- 宮崎県に比べると給料高くて仕事も多いし、募集している職種や業界も幅広いと思う
- 自分の周りでも高校や大学を出て県外で就職する人は福岡県が大半
- 自分と同じように大学進学を機に熊本県や大分県から福岡県に来て、そのまま福岡で働いている友達もいて、福岡は九州中から人が集まってくるイメージ
- 特に若いうちは、仕事を選ばなければ就ける職はあると思う
- 一人暮らし向けの1Kや1Rの物件数が豊富で、平尾とかでも4万円台で普通にあったりするから、多少給料が低くても生活はしていける
- 東京都本社で福岡県に支社があるIT企業で働かれているDさん
- 福岡県はIT企業が多いと言われているが、正しい側面と正しくない側面があると思う
- 確かに、楽天、LINE、サイバーエージェント、Yahoo!、メルカリなどの大手IT企業が福岡支社を構えている
- しかし福岡支社の業務内容や職種を見ると、開発拠点の1つとして福岡支社が存在しているケースやカスタマーサポート・審査などの運用業務がメインであることが多く、企画やマーケティング、研究、デザインなどのクリエイティブな職種、財務や人事、広告宣伝、経営企画などの本部機能は東京にあるケースがほとんど
- さらにカスタマーサポートや審査などの運用業務は契約社員が担当することが多いので、IT企業の正社員かつ年収が高い職種の募集は少ないのが実情
- 福岡に本社のあるIT系企業といえば、ホープやヤマップ、グッドラックスリー、Fusic、レベルファイブ、DentaLight、anect、AUTHENTIC JAPAN、ウェルモ、ダイレクトなどあるにはあるけどまだまだ多くはなく年収も高くないと思うので、お金を稼ぎたい人や大手IT企業で働くことを目指す若手や優秀な人は東京に出るよね
結論:福岡には仕事がない⁈ 福岡の仕事や年収事情は?
今回この記事を執筆するにあたって関連しそうなサイトや文献を読み漁る中で
「福岡の求人状況は悪くない」
「福岡はスタートアップが盛んでIT関連職の求人が多い」
「大企業の支店が多いので大企業関連の求人募集も多い」
「九州は大都市なので転職案件が多い、転職しやすい」
などのコメントを見かけたのですが、特に客観的な統計データから推察するにあたって、福岡と九州各県の転職・求人事情、給料や時給などの賃金状況は少なくとも東京に比べてかなり厳しいということがご理解いただけたかと思います。
上で紹介したAさんのように給料が下がってもそれ以上に支出が減る場合や、わたしのように仕事を変えずに福岡移住する場合は問題ないと思いますが、仕事を辞めて福岡や九州各県への移住を検討している方、Uターン・Iターンと転職をセットで考えている方、他県からの転職を検討している方は熟慮された方が良いかと思いました。